ブックタイトル佐藤栄作 受賞論文集

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概要

佐藤栄作 受賞論文集

以上3点の問題点から、京都議定書は附属書I国に数値約束を課しているものの、不十分であることがわかる。よって、6つのシナリオに照らし合わせると、「シナリオB・シナリオE」に相当する。(図4参照)【図4:京都議定書、有効な数値約束の有無】未批准国無不十分な数値約束シナリオCシナリオBシナリオAシナリオFシナリオEシナリオD未批准国有以上、京都議定書を検証すると、1大排出国のアメリカが未批准であり、2中国やインドのような大排出国に義務が課されておらず、3数値目標の基準年も公平でない、4さらにホットエアという問題も存在することから数値約束の有効性も今一つである。これらのことから、総合すると、京都議定書は6つのシナリオのうち「シナリオE」に相当し、地球温暖化問題にとって最善の対策とは言い難い。(図5参照)【図5:京都議定書のシナリオ】未批准国無不十分な数値約束シナリオCシナリオBシナリオAシナリオFシナリオEシナリオD脱退国アメリカの存在586未批准国有京都議定書