ブックタイトル佐藤栄作 受賞論文集

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概要

佐藤栄作 受賞論文集

将来の国際的合意の牽引力になりうることが予想される。さらに、京都議定書が崩壊した場合に将来、多国間合意に回帰するための求心力にもなりうるであろう。いずれにせよ、世界の締結国は、温室効果ガス削減が政策として可能であることを実現しなければならない。このためには、技術開発、排出権取引、途上国との協力など個別的活動を強化することである。こうした個別的活動を強化するプロセスで、求心力をつくり出すために情報交換を促進し、個別的活動を支援していくために国際的枠組みの存在が不可欠であり、国連のトータルな支援活動が必要になってくる。以上の視点から、京都議定書の意義と限界を指摘し、複数の条約による国際的枠組みの検討とそのための国連の役割について考察していく。558