ブックタイトル佐藤栄作 受賞論文集

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概要

佐藤栄作 受賞論文集

第20回優秀賞(2)教育UNRWAの教育カリキュラムは受け入れ国政府・当局と同じものを採用している、しかし、UNRWAは地元カリキュラムを補填し教育をより豊かなものにするための教材も開発・作成している。UNRWAの要のプログラムの一つでは、非暴力、争議解決、人権を推進することを狙っている。関連教科書のアラビア語への翻訳、特別手引きの作成、UNRWAの生徒が自分以外の学区で行われているサマーキャンプに参加するなどといった系統的な努力は西岸やガザのすべての学校で行われており、他の地域にも拡大する予定だ。教育におけるUNRWAの活動はとりわけアメリカのイスラエル代表団にも賞賛されているxvii。(3)緊急支援活動UNRWAは2000年9月に始まったインティファーダ(パレスチナの民衆蜂起)以来、西岸、ガザ地区において外出禁止や道路閉鎖、破壊などによって被害を受けた難民の生活を緩和するため、通常のプログラムに加え、食糧配給、医薬品給与、緊急雇用創出事業を行ってきた。道路閉鎖などにより、パレスチナ経済は大打撃を受け、多くの人が仕事を失い、失業率は50%以上、貧困率(1人あたり1日2ドル未満)は60%~70%と上昇した。食料やシェルター、医療サービスなどへのアクセスが不十分なことから、西岸、ガザにおける200万人以上のパレスチナ人が影響を受けやすいと見られる。調査によると、栄養不良、貧血が見られる子どもが25%に増え、これはサハラ以南のアフリカ諸国と同レベルと考えられている。インティファーダ前は1万千家族が対象であったUNRWAの食糧配給は現在22万家族が対象になっている。UNRWAは緊急雇用創出事業によって、失業中の一家の稼ぎ手を雇用し、彼らの16万の扶養家族を間接的に支援している。また、イスラエルの軍事作戦によって家の全壊を受けた1万2千もの難民に対しテント、毛布、資金援助を緊急に行うとともに、シェルター再建・修復事業も行っているxviii。xvii http://www.un.org/unrwa/Japanese/pO3.html(同脚注?)xviii同脚注319