ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

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概要

佐藤栄作論文集9~16

第15回優秀賞・平等性の問題5章の構想においては主要輸出国という既得権側が政策決定を一方的に押し付けるという様相が強く、自衛権をどのように有限化するかが問題となる。これからの不安定な世界情勢に対抗する強硬な規制体制をどのように正当化するかが鍵となろう。・査察方法と制裁方法:経済制裁は効果的か?国際的な契約が合意できたとしても、その違反国に対して主流となっている経済制裁は果して有効なのだろうか。民主化されて責任問題がその政権基盤に即影響する国ではともかく、一部の発展途上国や軍部主権国ではそのような制裁の痛みを最もうけるのは世論を反映させることのできない国民である。政策決定者とその結果を受ける国民の利益の不一致を埋める何らかの対策が必要となる。・運営委員会内での利益の不一致5章の構想では例えば輸出規制の合意によって先端技術を入手できる中国と、平和へのイニシアティブと国際的立場の向上のかわりに貴重な技術を共有させなければならない日本などの利益の配当の不平等があり、特に産業界の痛みは大きい。米国に技術提供することによる日本技術の競争力低下の可能性も大きく、国内でのコンセンサスを得るのはそれなりの説得力を要する。・ブロック生成の困難敵対関係が多岐にわたる冷戦後において一元的なブロックの生成は非常な困難を伴うだろう。加えて、そのような関係においての兵器配当に関する協議がどれほど協調してなされるかは当事国を超えた外交努力が必要とされるかもしれない。・軍需から民生品への転換困難先進国では軍民転換への重要性は認識されているものの、効果的な打開策はいまだ見つかっていない。それまでの繋ぎとしての武器輸出が各国によって幅があり、同時的な協調体制に影響を及ぼすだろう。721