ブックタイトル佐藤栄作論文集９～１６

概要

佐藤栄作論文集９～１６

米・ロ・中などの軍需産業の民需転換への可能性等について展望する。第４章では国連による管理体制の必要性について述べる。そしてなぜ国連が本格的な軍備管理の主役に成り得なかったかということに触れつつ国連軍備登録制度の可能性と限界についても考察する。第５章ではこれらを踏まえた国連主体による望ましい通常兵器管理体制とは何かについて模索する。一口に軍備管理といってもその形態は生産、輸出入管理、保持、移動から使用等という様々な段階に分かれ、さらに自主規制要素の強いものなのか、拘束力を持つものなのかという観点に分かれる。ここではこれまでに検証してきた既存のレジームの実態と主要輸出国の軍縮に対する動機を反映させながら、国連が主体となりえるグローバルなレジームを一つの試案をモデルケースに検討してみたい。これからの流動的な国際関係の要因に対応し、かつ長期的な視点をもつ体制とは何かについて考える。第６章では現行の国連体制の問題点にも触れつつ、５章で述べた管理体制の現実化に際しての諸問題について考察する。694