ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

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概要

佐藤栄作論文集9~16

185ヶ国(1995年1月)にものぼる。わずか半世紀の間に約4倍にも膨れ上がり、その役割も、現在世界になくてはならないものとなっている。このように国連大学も、世界の研究機関や学会の中枢機関となってもよいのではないだろうか。もちろん、国連も昔からこのように重要な位置付けにあったわけではない。以前は朝鮮戦争やキューバ危機など多くの問題を国連の枠の外で打開していた。また、米ソ対立、拒否権の乱発により国連が機能麻痺に陥ったこともある。しかし、第3世界の台頭や、ソ連のゴルバチョフ書記長が国連を重視したこと、米ソ冷戦の終結により、国連の位置付けは急速に変化していった。現在では国際紛争は国連の仲介で解決されるようになり、国際協調の為にも人類発展の為にも欠かせない存在となっている。このような様々な理由と経緯があったからこそ、今日の国連があるのだといえよう。それに対して、国連大学の発祥は「ウ・タント構想」によるものであり、設立までにかなり閉鎖的な性格を有する機関となってしまった。しかし、国連が一躍世界の中心に躍り出たように、国連大学が世界の学会と結びつき、発展していくことは不可能ではない。つまり、世界の学会や研究組織をネットワークする中枢機関となること、これが私の考える理想の体制なのである。2.国連大学と学会とのネットワークでは、どうすれば国連大学が日本及び世界の学会や研究組織と強く結びついていくことが可能となるであろうか。(1)海外の研究機関の活用現在、東京の国連大学本部以外には、5つの研究・研修センターが世界各地に設置されている。以下、その場所と目的を示すと次のようになる。国連大学世界開発経済研究所場所-ヘルシンキ(フィンランド)目的-人間の生活条件を幅広く改善するための経済政策の研究(途上国が抱える466