ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

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概要

佐藤栄作論文集9~16

第13回優秀賞まい連携が取りにくく、一部では重複が生じていることである。例えば環境については国連大学も研究を行なっている。しかし一方国連で環境問題について研究をするのは国連環境計画や世界気象機関が存在する。これらの機関間の連携はあるものの、大きくはなく十分ではない。またこれらが個々に持つ各政府系機関同士の連携や各々の研究課題や情報の重複は避けられないといえよう。(e)各国際機関の研究組織や部門国連大学は国連本体の抱える機関やその他専門機関、地域国際機構とも連携を組んでいる。直前でも述べたように環境なら国連環境計画や世界気象機関と連携を持つ。また連携というのはいささか語弊もあるが、国連大学が制作した文書が今年の6月に行われた国連人間居住会議、いわゆる「ハビタット2」で議事録的に使用されたこともある。国連機関以外にもアセアンや北大西洋条約機構等との連携も多い。例えばアセアンについては定期事業として「日本アセアンフォーラム」というものが毎年開催され、報告書の出版がなされている。北大西洋条約機構とは今年の10月に3日間の日程で「中央アジア地震ワークショップ」というものを共催している。このように各国際機構とのリンケージも徐々に拡大しているといえるだろう。問題は、(問題というよりこの場合課題というべきであるが)、国際機構や国際機関とのリンクをいかに拡大していくかであろう。具体的には人的、資金的条件が問題点として挙げられるであろう。(f)非政府間組織非政府間組織とのリンクも例えば「INCORE」計画の中でなされてきている。この計画は紛争解決と民族問題というテーマの元に作られたプログラムで、PKOの研究を行なっている。この計画において国連大学は「インターナショナルアラート」、「ナイロビ平和構想」というふたつの非政府間組織と連携をして研究会をもっている。この研究会では国内紛争の現実的予防策や解決策、模擬演習やロールプレーイング等も実施されたといい、政策提言において非政府間組織の持つ情報や意見を生かしているといえる。ちなみにインターナ441