ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

ページ
431/912

このページは 佐藤栄作論文集9~16 の電子ブックに掲載されている431ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

佐藤栄作論文集9~16

第13回最優秀賞ケーション開発計画、国際コミュニケーション研究・政策に関する文書管理センターなどがあるが、情報・通信関係の問題はやはりアメリカ抜きには語れない。情報関連の研究では日本もひけをとるまい。ここで日本とアメリカの長年にわたる経済的・政治的関係を生かし、アメリカと世界のパイプ役となって国連大学を真の世界の知的交流の場とし、確固たる地位を確立していったらいいのではないか。この問題に関して、アメリカを加えてもう一度先進国と途上国の間で対話の機会を作る。その道の研究者も多いであろうし、情報・通信関連の問題に関しては今後もグローバルに話し合われていってしかるべきだ。国連大学を活動の拠点に、学術的レベルから世界に政策提言できることが望ましい。国連のその他の機関との関係を考えても、国連大学の果たす役割にはまだかなりの余地が残されているように思われる。5.世界の各方面との人的交流の強化世界情勢を常に冷静に第三者的立場で分析できるのは、やはり学者・研究者である。学問的にはある意味でプロフェッショナルな集団である。もちろんこれらの研究・活動が理想的な形で国際政治の舞台に反映されることが望ましい。だが現在のところ、その確固たる実行力はなく、漠然とした政策提言にとどまっているのが現状である。よりこの階層に影響力を持たせるために、国連大学のプログラム参加者に多様性を持たせてはどうか。学者・研究者以外の職業の人、すなわち政治家・弁護士・サラリーマン・公務員・医者・自営業者などと、学者・研究者の幅広い人脈を作る。最近では、北朝鮮が国連の核査察を拒否し朝鮮半島に緊張が走ったとき、カーター元大統領が単身北朝鮮の説得あたり、そのおかげで世界は東アジアの緊張状態から開放されたという話は有名である。現役の政界関係者だけでなく、引退者の中にも国際政治の舞台で、まだ絶大な影響力を持っている人達がいるのである。世界的にも影響力を持つ著名な人達を、国連大学の機能の過程に組み入れていくことは必要であろう。逆にいえば、実際国際社会政治の中で活躍してきた(活躍している)人達の意見・発言を政策提言に取り入れていく姿勢も大切である。こうすることで、国連大学から発信される知識により一層の具体性・実行性が持たされることになる。429