ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

ページ
287/912

このページは 佐藤栄作論文集9~16 の電子ブックに掲載されている287ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

佐藤栄作論文集9~16

第11回佳作を打ち出すことである。即ち、今後段階的に常任理事国を8ヵ国、非常任理事国を16カ国に増員し、増員方法は3年一度の選挙で、一度の選挙で一つの常任理事国しか増員しないこととする。新しい常任理事国は今の常任理事国とまったく同じく拒否権を持ち、非常任理事国に5回当選されたことのある加盟国の全てが立候補でき、その中の得票率が最高で、しかも有効投票数の4分の3を超えている国を常任理事国とする。非常任理事国も常任理事国の増員と連動して増員する。選挙方法はいままで通りとする。このような明確なビジョンと手順を打ち出せば、常任理事国に入りたい国にイニシアチブを与えることができ、無駄な争いを避けることも出来る。常任理事国8ヵ国、非常任理事国16ヵ国からなる安保理が達成された段階で、もし、構成メンバーがまだ少なすぎ、地域バランスと南北バランスもまだとれていないと見られているのであれば、その時点で、以上と同じように、更に常任理事国を11ヵ国、非常任理事国を22ヵ国に増員する改革案を打ち出せばいい。また、段階的に選挙で決めることで、加盟国の国際平和へのより一層の貢献意欲を促し、加盟国間の協調精神を育て、参加意識を高めることが出来る。それと経社理における加盟国の活動と連動して国連に明るい展望が開ける。つまり、経社理の地域開発委員会、南北協調委員会、宗教共存委員会、民族融和委員会、国境調停委員会などで活躍して大きな役割を果たし、貢献度の高い国が選ばれる可能性が高いからである。それは国連にとっても世界平和にとっても重要である。7.結びにかえて人間は変化を好む習性があるらしい。政治家が改革や刷新などを大いに主張すれば注目され、支持を集めやすい。国家も同じである。国連において何処の国とは問わず、誰か国連改革を言いだしたら、改革反対という国はなかなか見つからない。それも人類が進歩できる証である。しかし、時には改革を改革のための改革にしたり改悪としたりするのも人間である。それが人間というものの限界である。国連の抜本的な改革は必要であり、大い285