ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

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概要

佐藤栄作論文集9~16

第10回奨励賞に賛成であり、国連はPKOという問題の症状に対応するだけの枠を広げて、紛争原因の撲滅と将来を見つめた計画も押し進めなければならないと思う。マイケル・クレアは「世界を揺るがす5つの力」としてより良い経済生活への羨望、超大国の消滅とパワーの分散、草の値レベルでの市民の主張の高まり、民族国家(ネーション・ステート)の権威の没落、人口の増加と環境汚染を上げている。地球という名のパイを人類は分けあっているが、パイの大きさを開発によって広げるスピードより、我々が増え、パイをかじりとっていくスピードのほうが遙かに早い。この人類最大の問題に歯止めをかけないかぎり、生存競争はさらに激しくなり、同時に民族紛争も増えていくであろう。民族共存の尊さを教育によって広め、第三世界に企業を誘致して経済を活性化させるなど、今まで国家が行うべきとされていた分野にも国連は手を広げて地域紛争の原因を根こそぎにしていかなくてはならない。国連がPKOに必要以上の予算を注ぎ込む一方、経済や社会改革に関する活動を軽視すれば、国連PKOは結局いたちごっこの域を出ることがない。人類がこれから何世紀も生き残るためには平和を可能な限り早く達成しなければならないが、人口の急激な増加やエイズなどの爆弾を抱えた我々に残された時間は少なく、国連を中心とした国際社会の今後の努力に運命はかかっているといえるだろう。参考資料ボスニアDoder, Dusko.“Yugoslavia: New War, Old Hatreds.”Foreign Policy. July 1993: 3-23.ソマリアStevenson, Jonathan.“Hope Restored In Somalia?”Foreign Policy. July 1993: 138-154.国家との関係O’Neill, William.“Liberia: An Avoidable Tragedy.”Current History. May 1993: 213-217.非政府機関との協力De Waal, Alex., Omaar, Rakiya.“Doing Harm by Doing Good? The International205