ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

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概要

佐藤栄作論文集9~16

第10回佳作この主張を一貫させるためにも、難民救済に力を入れていく必要がある。日本人の暮らしを圧迫させても、難民を受け入れる方向に持っていくべきだ。日本政府が積極的に国連に参加し、一貫した平和思想を語り、軍事力には加担しないけれども、例え自国に不利益になろうとも世界の人権擁護のために出来得る限りの点で協力していくという姿勢を明確にしていくことは、世界のためというより、日本人自身のために有用なことだ。世界のどこかで起こって国連に持ち込まれる様々な問題、それに対する国際間協議と活動、そしてまたそこから生じる国連の抱える問題点など、ひとつひとつが日本人に不足している国際意識、人権意識の生きた教材になり、それはもとより、一個人の生きていく指針にも影響を与えうるからだ。常任理事国入りが取り沙汰されている今、前向きに発言していって日本の位置を定めない限り、今後、予算を出せと言われれば出し、兵を出せと言われれば出すという、顔の見えない国であり続けるような気がしてならない。187