ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

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概要

佐藤栄作論文集9~16

第9回佳作おいては、人口は減少傾向にあり、また中国や韓国の如く近年人口調整に成功した例もある。此等の成功は何れも強力な指導力と国民の自覚と指導力に期待する事になるが、軌道に乗せる為には、国連の指導力が必要となる。基本的対策は自立心を彼等に植え付ける事。その為には、教育の普及が必要であり、経済的自立のための援助や指導力が必要である。又性本能の分散についても、配慮が必要である。性以外にも、面白い事が沢山ある社会構造の構築を必要である。これ等は膨大な人を対象とする為、対策も膨大となる。又教宣のみでは効果は遅いと見るべきで、同時に平行して、人口増をストップさせる為の避妊や中絶、或いは罰則等も必要である。扨て、人口増抑制の諸対策が成功したとしても、人口増が急激にストップする訳ではない。五十年で百億人になる所を八十年万至百年に引き伸ばすのがせいぜいで、ピークの時は二百億人前後が予想される。従って人類は、この限られた地球で更に耕地を増やし、面積当たりの量を増やし、養殖その他、食糧増産の方策を図らなければならないが、此等についても、世界的規模の効果的対策が必要であり、国連機能による調和、指導が大切となって来る。扨て、環境問題については、現在既に世界では、フロンによるオゾン破壊、二酸化炭素増加による地球温暖化、或いは地球の砂漠化、酸性雨問題等、人類による環境破壊が徐々に侵攻しつつある。かかる状況の中で、世界人口の八十%を占める中進国や後進国が、当然の成り行きとして先進国に追随し、生産消費が発達して来ると、環境汚染は急速に進行すると予想される。人類はその知恵で、地球に存在する限られた資源を、近年特に猛烈な勢で消費して来た。そして悲しい事に、地球を何百回でも破壊できる核さえも作ってしまった。人類は今、エネルギー消費の方法について大変革を迫られている。既に先進諸国は、地球に易しい生産方式、消費方式について極めて熱心であるが、此についても、世界的な調整が必要である。現世代の人々は、限られた資源を出来るだけ沢山後世に残す義務がある。これからは、極力エネルギー消費を押え、環境破壊を抑止する方法を開発し、少なくとも、地球数千年の共栄を持続する方策を見ださなければならない。その為には、国連に99