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概要

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第8回優秀賞■■●●●■策が遅れすぎると、先進国の公害輸出、食料増産体制による農薬などの食物汚染、さらにはこれから引き起こされる公害病などの疾病の諸問題が顕著に発生するようになる。要するに、基本的対策の方針としては、それぞれの危機における連鎖・複合性を把握したうえで、最適あるいは最適に近い対策をきめ細かに遂行することが必要であり、加えて、専門研究者にはこれら危機の複合・連銀の関係を積極的に研究することも重要な課題である。以上は地球環境破壊が及ぼすその他の危機-の影響すなわち危機の複合・適童貞の関係を概観したものであるが、図1に示す人類生存の危機すべてを含有したマップ上で危機の複合・連鎖の関連性を定量的に把握し、前述の理想的な対策を遂行することは非常に困難な作業であることが予想される。卑近な例ではあるが、現在の地球は種々の慢性的疾患に侵されている患者になぞらえることができるO糖尿病に高血EE症さらに狭心症に部分的な栄養失調、また癌細胞がすでに転移しているのかもしれない。各診療科の専門医はそれぞれの疾病に対する診断と治療は的を射たものであると考えられるが、いかんせん糖尿病を改善するために糖分を控えれば、栄養失調が悪化して狭心発作を起こすようなもので、このような患者の場合は、各専門医が一堂に会して患者の全体像を把握したうえで、最も効果的かつ適切な治療を施すことが一般的な対処法であろう。ところが、図1ならびに表1に示すような人類生存の危機全体に対して,グローバルな視点から総合的な危機管理を行い、さらに各国と世論に予測・診断・警告を発する機能を有している国際機関は存在していない。さらに危機管理の専門研究者も単一の危機に対する研究を主に行っているのが現状である。ここに複雑化した危機の解決における本質的な問題点が存在していることが理解できるであろう。2-2複雑化する危機に対するグローバJL.な視点一国連大学の役割一国連において、この複合・連鎖する危機管理を総合的に遂行するこ七が最も効果的であ951