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概要

satoh

第1回佳作●●●●●●●●●型教育において、被抑圧者は「福祉の受益者」であり、あるいは、「立派に組織された正●●しい社会の一般形態から逸脱した周辺人maTginalman」として取り扱われてきた。しか●し、実際にはフレーレが言うように彼らは決してmarginalではなく、むしろ彼らを「他●●●■■●■者のための存在」にした構造の内部におかれてきたのである。フレーレが示す解決策は次●●■のようなものである。「彼らを抑圧構造に統合することにあるのではなく、彼らが自分白。''''。'注11)身のための存在になれるようにその構造を変革することにある」。かくして、フレーレは意識的存在corpoconsciemteとしての人間の復権を別のもうひとつの教育の概念を通じて訴えるのであるoそれが、按の教育論の中心的テーマでもある課題提起教育problemposingeducationなのである。この課題提起教育はフランス語ではるducationconscientisanteとなっており、文字通り、「意識化を促す教育」と解すことができよう。このような教育の在り方は人間の意識の本質-志向性-に根ざすものであり、一方的なコミュニケではなく、真の交流を生み出すと彼は考えるOそして、その真のコミュニケーションを通して、先生と生徒との間に、又、生徒と現実との間に関与が可能となる。そこで行われる対話を媒介にして、身分■●●●●●に規定されずに、自由に学び合う姿勢が形成され、互いに相手を何ものかになりつつある■●存在becoming tobeとして許容し、肯冠する。この教育のねらいは、「人間は、世界の●●●●●●■●なかに、世界とともにあり、そしてそこで自分白身を発見する方法を、批判的に知覚する注12)能力を発展させる」ことにあると言えよう。従って、前の銀行型教育が意識を埋没状態においておこうとするのに対し、この課題提起教育では人間に本来的にある意識にその志向●■■●■性に合った発露を見出し、現実に対する批判的関与を促すことになるのである。この観点から見て、フレーレのいう課題提起教育の内容は開発教育のそれと符合する。途上国の教育において、今まさに必要とされているのは民衆の一人一人が自らのおかれている立場を全体の中で正しく認識しつつ、その現実に批判的に関与してゆくという意識ではないだろうか。これなくしては、一連の開発のための教育をうけることも、結局は自らを被抑圧者の立場において甘んじることになるからである.今まで行われてきた開発のための教育の荏ll)ibid.注12)ibid. 89