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概要

satoh

第7回最優秀賞があるだろうし、ある場合には途中で計画自体を改めなくてはならない場合もあるであろう。しかし、国連大学のような機関に要請されていることは、多くの人がそのような具体的努力を積み重ねていく上でのガイドライン、いわば問題解決のフィロソフィーを生み出すことではないだろうか。「平等」や「基本的人権」、「言論の自由」といった今や国際社会の中で当たり前のように受け入れられ、現実の政治を動かす原動力となっている概念-言葉も、人類の歴史の中のどこかの時点で生み出されなければならなかったことを思い起こすべきである。今私が考えているのは、例えば「先進国」と「発展途_上国」といった名称に代わる新しいカテゴリーはないかということや、短期的な経済利益を追求すると、長期的には環境破壊のコストにより結局は損をすることをうまくとらえた概念はないかといったことである。些末なことのように思われるかもしれないが、新しい言葉-考え方の流通の速度は非常に速い。引用が引用を呼び、それが一種の「流行語」となったときには人類のその問題に対する考え方は確実に変わっているはずである。いずれにせよ、今日の世界には考えの枠組み自体が行き詰まっている問返はたくさんある。国連大学の活動の中から、概念上のブレイクスルーが生まれ、世界を動かす「流行語」が誕生することを私は期待したい。四、 「起『国連』的活動」私たち日本人にとって「国連」は絶対的善といったイメージがある.先日の国連平和協力法案の国会審議における「国連」というモチーフの使われ方を見ても、日本においては国連は反対することのできない「錦の御旗」のようなところがある0-万、アメリカ合衆国においては根強い国連不信感がみられる.特に専門機関であるユ797