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概要

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ライフ・サイエンスはもはや単なる自然科学ではなく、人類の未来なり、今後の閉鎖社会における人間の生き方などを考える新しい学問でなければならない.そのためには宗教や思想、哲学などの問題も考える必要がある」「多くの自然科学者がそれぞれの立場から積極的な発言をすべき時期で、それを機会に自然科学者、技術者、芸術家、社会科学者、人文科学者などの広汎な討議がおこることが必要であると考えている。世界はいまや、大きく変わろうとしているのである」。長い引用になってしまったが、渡辺格氏は、しかしこの後、残念ながら「そう簡単には広汎な議論が宙こる状態にはならなかった」ことを告白しているのだ0しかし、ここには、これからの社会と科学技術の関係、ひいてはこれからの文明の転換期における国際社会の対応を示唆する大切な鍵があると思われるOここで提言している渡辺格氏の「討議の場」は、個人や個々の組織の手には余るが、「匡l連大学」にはそれが可能である。国際社会の新しい秩序、そして人類の新しい文明を招来するための討議の場を構築し、世界中の英知を結集して、壮大な討議を巻き起こしてほしい。それはまた「国連大学」にふさわしい役割だと考える。国連大学と日本さて、最後になったが、「国連大学」は日本に本部がある唯一の国際機関であるO本部の日本誘置ということも含めて、日本が「国連大学」の創設に積極的な役割を果たしたことは、今後の国際社会のなかにあって、日本が果たすべき役割を自覚し、その基本的方向を示したという意味で大きな意義がある.日本が「国連大学」本部を日本に誘置したということは,「国連大学」の理念や果たさなければならない役割も、日本は単に支持するというだけではなく、その役割を共に担う77占