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概要

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第1回優秀賞層制が存在し､人間はより上層のニーズの充足を動因として行動するという｡ニーズは下38)方から生理学的ニーズ､安全確保ニ-ズを経て自己実現ニーズに至る階層構造をとるとされ､この階層をニーズの充足によって下層から上層-と上昇することが人間としての成長であるとされる｡従って人間にとって最も根本的な生理学的ニーズは人間的成長の基盤となる性格を持ち､同ニーズを充足できるか否かは､人間として生きることができるか否かに直結する｡当然ながら生理学的ニーズは食糧消費によって充足されるわけであり､食糧消費の重要性と飢餓のもたらす弊害は､再確認されなければならないであろう｡上記の理●●●由から､全ての人々が基本的ニーズを持続的に得られるようにすることを目的とする開発戦略をBNSと定義することが望ましいと言えよう.この場合､HDのように成長をもって基本的ニーズの持続的充足の手段とすることは避けたいO_それは現代経済社会システムにおいて｢下方浸透｣(TrickleDown)が働きそうもないからであるOⅡ節の結論をふまえると､現行の〔生産･所得･消費〕パターンに社会的な規制を加え､基本的ニーズ生産に適したパターンを創出することが､この場合の手段として有効と思われる｡即ち､まず財の視点からは基本的ニーズを充足できない掘大な人口を持つ途上国において､先進国起源の財を中心とする著俸品は社会的に低く評価するのが妥当であるという価値判断が許されようOこの価値判断から､曹捗晶の削減と､その際節約された資源の必需品-の振りむけが正当化される｡またRobinsonは雇用を増大させるためには労働力と組みあわされる必需品及び物的生産手段の増産が必要であり､そのためにはその双方に対する投資が39)必要であると述べる｡そして必需品-の投資が成長には不可欠なこと､また物的投資に振りむけられる資金が､利潤から著惨晶の消費額を差し引いたものであるということから､40)投資額を高めるために著惨品消費の抑制を強調した｡このように大量失業及び経済成長の視点からも､財の生産構造の香惨晶から必需品-の転換が肯定される｡またここで扱う著俸晶の多くは資本集約的技術によっており､財の生産構造の転換はそのまま失業及び所得の不平等分配に対する対策となろう｡(2)先進国から移植された技術が弊害をもたらすとL,う視点は広く受け入れられており､その国に適した技術を開発しようとする動きが活発で注37)Abraham H.Maslow,MoEzltrdEz-onLZnd PcrJoTLZIE-Ly,Harper良Row,1970.p38注38)Abraham H.Maslow,op.tit.,pp3トー46江39)Robin90nはwagegoodsを使用している｡注40)JoarLRobin50m,Op.°it.,p28 73