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概要

satoh

第6回優秀賞地球のより良き将来という一点を目指しどの陣営にも偏らない中立性を要する。日本は西側陣営に属しているが、アジアという地理的性格からも歴史的に見て第三世界との関わりが欧米とは一線を画しているという点からも、独白の姿勢を取って他の陣営に対処しうる条件を備えている。先だっての海洋法会議でも、調整役としての活躍が注目された。国連大学の運営に当たっても、この特性を生かし、国連大学の理念とそれに基づく研究が厳しい国際環境の中で根を下ろし豊かな果実を生むことができるよう、国連の場を活用しつつ説得と調整の機能を発揮していくことを求めたい.国連大学本部を核として.全人類のためにその存続と発展への道を切り拓いていくことが、日本及び日本人に課せられた責務であると私は信ずる。四、おわUに世界の現実は甘くない。国連に多くを期待しても無駄だ。だから国連大学の実効性も疑わしいのではないか-このような思いが常に頭から離れないO国際平和などという問題を考えるときに付き纏う理想と現実との落差は、私を暗闇の迷路に追い込んでしまう。しかし私は希望を捨てない。目を凝らし模索すれば必ず光明を探り当てられると思うから。体制や主義の違いはあっても、人類の存続を願わない者はいないはずである。国連大学がその目的のために真にグローバルな視点から行動するならば、必ずや大きな成果を上げることができるであろう。人類の存続の最終的な鍵は人間ひとりひとりの心の中にある。だからこそ、政治的束縛から自由な個人を単位とした国連大学ネットワークを、我々は維持強化させていかねばならないのである。占99