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概要

satoh

第6回優秀賞ワークが広がれば広がるほど、問題の把握が客観性を帯びるし、実際の活動の成果も上がるのである。今後、地球的規模の問題は増えこそすれ、決して減ることはない。しかも多様化、複雑化が進むことに間違いなかろう.そのような情況において、世界の知を結集させ問題解決に当たらせることは、政治的圧力から自由な世界組織である国連大学にのみ可能である。ただ、理論を実際に現実に適用しようとvlう際には,政治的要素や国家事情から様々な困難が生ずるに違いない。これは、国連の現実を見れば容易に察しが付く。その困難を克服するには、研究者、一般人共に協賛者を増やし、支持基盤を強化していく以外にないだろう。個人のレベルで国連の理念に賛同する人は決して少なくない。だとすれば、希望は決して小さくないはずだ。もう一つ、国連大学の重要な活動にフェローシップ制度がある.人材の育成は研究活動を有効に進めていく上で不可欠の要素であるから、一層の充実発展を希望したい。その中で、現在先進諸国の開発問題研究者を途上国に送り、途上国の厳しい現実を体験させ視野を広げてもらおうという研修が計画されているという。これは、開発における双方の見込み違いをなくし効果を高める上で、大きなメリットをもたらすに違いないO経費の面で問題があるようだが、是非実現してもらいたいものだ。三、日本の役割とは何か国連大学構想に日本は非常に積極的であった。平和国家を目指し国連の平和構想に重きを置く日本にとって、国連大学はまさに、世界に日本の姿勢を伝える絶好の機会を与えたのだ。時あたかも経済大国となっていた日本にとって、それは世界の要請でもあった。日本は東京に国連大学本部を誘致し、拠出金の額においても有数の地位を占める。だがそれだけでは十分ではない。常々言われるように、経済大国にふさわしレ1貢献とは、金だけで済むものではない。"ハード"面以上に"ソフト"面が肝要なのである。占97