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概要

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なろうoLかも、これらの研究課題はすべて人類存在の根源的な部分に関わっており、簡単に解答を見出せるような性格のものは、ひとつとしてないOしかしながら、地球世界の現状は、これらの問題の解決を否応なく迫っている。まさに、従来の枠組を超えた国際的研究組織たる国連大学のみが担いうるであろう「人類の存続、発展、福祉に深く関わるが、余りにも規模が大きく、複雑すぎるため、単独の国家あるいは特定の国家グループの学術機関だけでは対応しかねるような地球的規模の緊急問題」(国連大学憲章)なのである。国連大学は果たしてこの重責を担いうるのだろうか。活動はまだ緒についたばかりであって、性急な判断は慎まねばならない。ただ、とにかく、それ以外に進むべき道がないからとは言え、人々が人類のより良き将来のために積極的に新しい一歩を踏み出したことを、我々は高く評価し、また積極的に支援していくべきであると思う。国連大学が抱える課題は、我々ひとりひとりの生存に深く関わるものばかりであるから、国連大学の活動に対して我々は、直接、間接を問わず何らかの形で貢献すべきであるし、その活動内容の是非についても、自らの問題として考え、発言していくべきなのではないか。とは言うものの、国連大学の行なう研究活動は大学院レベル以上の高度なものばかりであるから、我々一般人はとても口をさし挟む余地がない、と思われがちである。国連大学側も、学者や研究者の研究の場という性質に重きを置くあまり、一般人に対する活動は決して活発ではない。私自身、書物やマスメディアにはかなり敏感なつもりであるが、国連大学に関する知識は全くお粗末なものであった.東京に本部があること、普通の大学とは異なり高度な研究中心の機関であること、及び大まかな活動テーマを、スジャトモコ学長以下数名の名前と共に見聞きしていたにすぎない.具体的活動については,研究成果に関する学術出版物の存在を知っていた程度である。活動開始後まだ日が浅いとはいえ,一般人が国連大学と接する機会は少なすぎるのではないだろうか。国連大学は研究機関や学者等実際に研究に携わっているものとの連携を図っていけばよいのであって、その他の一般大衆と直接関わる必要はない、というような考え方がもしあ占92