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概要

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視野からの研究が、例えば会社や地域における人間のあり方を考える際に参考となりそうである。(卦新しい技術パラダイムの設計これまでの国連大学における研究では技術は南北の軸において主とLて扱われてきた.すなわち、先進工業国から発展途上国-の技術移転のメカニズムや第三世界における適正技術の開発などが研究テーマとして取り上げられてきた。ハイテクノロジーの開発が北側.の諸国で精力的に進められている今日、南北の軸の視点は依然として重要ではあるが、科学技術と人間の軸もそれに劣らず重要になりつつある。技術レベルが上がり、可能性のフロンティアが拡大するにつれて、当然に技術選択の余地が出てくる。選択を行うのは人間であり、そのためには技術とはそもそも人間にとってどういう意味をもつものなのかということに対する価値基準が確立されねばなるまい。すでにオートメーションが今世紀の初頭に発明されて以来、技術と人間との関係は肉体労働の将来というような形で問題にされてきたが、最近の人工知能の研究に代表されるようにコンピュータの普及は知的労働や芸術活動に革命的影響を与えつつある。こうした状況を踏まえれば、ちょうど1970年代に技術がエコロジーの視点から再評価されたように、ヒューマニティ(人間性)やアートの視点から技術の意味を問うことが今日において必要である。また、地球の有限性という制約を、例えば資源やエネルギーの面で突破していく試みも地球的規模の技術として取り上げるべきである。一般に生産技術に比べて、リサイクル技術の開発はコスト高のためにかなり立遅れているが、水や炭酸ガスのリサイクル技術を開発すれば、水素のような有用なェネルギー資源が大量に採取できる可能性が指摘されている。4効率性と遊びの再統合効率性という尺度ですべてのことを評価し、進歩を一次元的に理解してきたのは近代のもつ幻想ではなかったのかという議論が有力になりつつある.西欧と非西欧圏との関係を占78