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概要

satoh

大人の姿に好奇心が芽生え、知識欲が増し、一人立ちして物を考える時に、精神の内奥に播かれた主旨が次第にふくらむ。そして自らの意志で先輩の達を辿ろうとする青少年も少なからず輩出しよう。与えられるよりは与えることに美しきと価値を見出す青少年こそ、わが国が進める国際協力の担い手であり、こうした青少年がわが国の地域社会に続々と生まれる時に初めて、わが国が名実ともに世界のリーダーとして恥じない貢献をすることができることになろう。そしてその誇るべき子孫を育てるのは、わが町わが村の今の我々であり、我々の踏み出す一歩から始まるのである。わが町村の国際協力を根づかせ、次代の若者に引継いでゆくためには、やはり若干の環境づくりも必要である。まず学校や公共の図書館には、当該国を含む外国の歴史、地理、紀行などの書籍を充実L、利用者の関心と知識欲に応えられるようにしたい。適宜駐在経験者を招いて講演会の開催や生徒達-のお話も必要だろう。中学・高校レベルでは、有志によるCX3語研究会といった、自主的な語学兼外国事情勉強サークルを作ることができれば素晴らしい。文化祭の時には、かの町や村の事情が研究の成果として発表されようし、語学や外国事情に対する関心も学内では高まろうOあるいは∞語研究会から一歩進んで、指導よろしきを得れば、国際協力研究会も旗上げされるかもしれない。学校サイドでも、地域ぐるみの運動を側面的に応援する形で、ホームルームなどで「発展途上国はなぜ貧しいのか」生徒達の頭で考え、議論して貰うのも有益だ。多少なりとも自分の脳細胞を使って考えた問題に関係するニュースは、ニュースの方から我知らず耳に飛び込んで関心をひくようになるものである.発展途上国問題はなぜ貧しいかに始まり、なぜまだ貧しVlかに終っているのであるo若者がわが国に比べる形で、発展途上国の事情を考えることができたなら、それ自体国際理解と国際協刀-の第一歩である。もしわが町に大学があれば、さらに充実した成果が期待できる。各学部の特徴を活かした、かの町や村-の実証的研究は,将来の発展を見通す貴重なデータとなるものであるし、(コ⊃語研究会などのサークル活動も、かの町や村との交流を踏まえた味の濃いものに656