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概要

satoh

第5回佳作でも学校に行けず働かざるをえない子供達、玩具もなく、 1日に精々2回食べたか食べないかの食事にありつく子供達、病気になっても薬が買えない病人、父親が出奔し、大家族を支えて行商する母親、学校では教科書もなく鉛筆さえ持たない生徒達、そして一方では貧しくても素朴な信仰をもつ村人達の姿であろう。かの町かの村の人の暮らしが、わが町村の喫茶店で語られ、赤ちょうちんで話題になり、生徒の作文に書かれたりして、自然と知られるようになるなかで、次に自ずと協力の方向が「協議会」の中で語られるようになろう。日本のお役所もアフリカの児童のために、月1回節食メニューで浮いたお金をカンパするなど、素晴らしいお手本を示してくれた。協力は身近なところから始めることができるという好例である.かの町かの村との協力が進む中で、とてもわが町村の手に負えないが、実現の暁には地域のみならず広い地方にわたって恩恵に浴すプランが机上に上った場合は、政府ベースの協力プロジェクトに採り上げられないか、関係筋に検討を依頼してみる価値があろう。地域社会-の協力を通して、政府ベースの新規案件発掘に寄与できる形になれば理想的な連携プレーと言えよう。地域社会ベースの国際協力は、わが国では初体験であるため、その過程で内外から様々な反響に遭遇しよう。日く「かの町かの村の問題は、結局もっと金があれげということではないか、きりがない話だ。」「彼らは何かやって貰うのを当り前に思ってい・るみたいだ。面白くない。やめたらどうだ。」~「こんなことは政府に任せておけばいい話だ。」「向うの国の金持ちが知らん顔してるの紅,どうして我々がでしゃばる必要があるのか。」「向うの政府がやるべきことだ.そんなことは内政干渉だoJ「自分の仕事が忙しいし、金持ちでもないのに他人の慈善事業など構っていられない.」「わが町にも困っている人転多いのになぜ外国の人を助けるのか。」こうした議論が潜折として起こるのはむしろ当然である。色々な議論があって然るべきである。しかし、現在の途上国の人々と、約40年前戦後の廃嘘に空腹で仔んでいた我々を占53