ブックタイトルsatoh

ページ
651/1034

このページは satoh の電子ブックに掲載されている651ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

satoh

第5回佳作だけ多くの地域社会の青少年の眼を海外に向けさせ、国際理解と国際協力を推進することに役立つかわからない。青少年は周囲の人々が海外の必要な人々に手をさし伸べる姿を見ながら、地域社会とともに豊かな人間性を自ら育ててゆくのである。現在、地方の国際化が叫ばれ、海外との姉妹都市提携が花盛りである。しかしこの中で果たして何割が発展途上国の都市や村と、協力・援助を念頭に提携しているであろうか。先進国諸都市との提携は華やかではあるが、その実態は自治体幹部の交流や児童の絵画交換程度で大半が終始しているのではなかろうか。それではわが国の力を国際理解と協力の境で、十分活かしているとは言い難い。国際理解と協力は、もっぱら先進国の人達と笑顔で握手を重ねることで止まってはならない.たとえて言うならば、地球号の火急時に、乗客としてではなく、乗組員として舵取りに参加して荒海を乗切る力を尽くしてこそ、初めて国際化に生きる姿勢と言えるのである。自らが心地長いだけの国際化とは、国際理解とも国際協力とも程遠い、いうなれば趣味に類するものであろう。次代を担う青少年に対する国際理解と協力を推進する教育とは、現在の我々が世界共通の課題に対し知恵を絞り、迂余曲折を経ながらも貢献する姿勢を通して伝えられるものである。国際理解と協力を、もし我々が先進諸都市だけとの人的交流レベルに止めるならば、次代の青少年の国際理解も国際協力のレベルも、残念ながらその域を出ないであろう。我々は、次代の青少年が世界の平和と繁栄-貢献する人間に育って貸いたいと願ってやまない。経済力の高さだけを誇り、諸外国からは「平和と繁栄には貢献せず、分け前だけをかすめとる国民」と軽蔑される国民に育って欲Lくない0日本には世界に貢献できる素晴らしい財産があることに劃目し、その分配のために我々がいち早く行動を起すべきである。地域社会による国際協力への参加-その具体的方法地域社会による国際協力-の参加といっても、前例が余りないだけに試行錯誤を繰り返649