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概要

satoh

ヨンを高め、効果をも高めることになると思う。リテラシー教育は、各国の実情に即して、相応の方法で行なわれるもので、普遍的方法はない。あくまで各国に合わせたテンポで行なうべきである。高い文盲率を示すアジア諸国において全体的視野から今後の方向性を提示したい。既にみてきたように、各国において独自のプログラムが開始されているが、ひとつの問題点はアジア諸国内での情報不足であろう。各国が有効なプログラムを試行する際、他国のそれと対比することは決してマイナスではない。アジア地域一特に文盲率の高い諸国家にリテラシー撲滅の為の統一組織が設立されるのが望ましい。アジアリテラシー普及機構とでも呼ぶべきもので、そこでは、各国でのリテラシー状況の現状把握・調査・研究をはじめ、情報交換・評価・対策及び適切なプログラムの指示といった内容を行なうものであり、下部組織として、各国にリテラシー情報センターを設置するものである。全世界的活動のユネスコと異なり、より類似した社会・文化・教育環境をもつアジア間での相互協力の影響は大なるものと考えられる。文盲問題は、開発途上国に共通した社会問題であり、緊急に解決を要する問題であり、まさに主義・体制を超えた大きな協力の輪が望まれる。さらに、先進諸国からこれらの国々-の、リテラシー教育に対する経済援助・技術協力も必要である。初等教育施設・社会教育施設設立の援助、学用品・視聴覚メディアの提供さらに製紙・出版業-の技術協力、先進国が達成したリテラシー教育の方法等の紹介・等多くの協力が可能である。高いリテラシーを維持している先進諸国が当然の権利・能力としてみすごしがちな"リテラシー"が開発途上国においては、未だに十分浸透していない不幸な段階にあることを念頭に置きつつ、先進国の深い理解と協力が、文盲撲滅-の大きな力となることを強調しておきたい.54