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概要

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第1回優秀賞変則的な教育参加が考えられる。ともかく成人の場合、彼らのモチベーションと一体化したカリキュラムでない限りドロップアウトする可能性は極めて高いものであろう。何よりも、"リテラシーの必要性"を自覚しうる気運が自然ともちあがってくる環境づくり・キャンペーンが望まれる。開発途上国においては、この2つの側面、児童のための初等教育と成人のための社会教育(成人教育)のいずれを優先するか或いは同時に達成できうるかという具体的問題が生じるが、各国の実情に即して対象層が設定されよう。リテラシー教育に以上のような2つの側面があることを踏まえた上で、各国のリテラシー教育の現状を概観してみよう。初等教育に33・けるリテラシー教育で成果をあげている国には、ヴェトナム(昼間一児童、夜間一成人といった複式学級のシステム)、タイ(200時間にわたるリテラシーカリキュラムとそのプログラムに基づいてリクルートされたボランティアの教師)、イラク(14ヶ月の集中リテラシーコースの設置)、パプアニューギニア(一種のサマースクール、教師は各地方から選出され短期間の再教育をうける) ・等、各国の実情に基づいたプログラムで、多くの場合短期間に集中的に学ぶintensive-courseのかたちをとっている。成人教育としては、ベトナムのナイトスクール或いはボリビアの専門知識と共に付与されるカリキュラムのあるナイトスクール、ベニンのpost-literacyprogram等の成果が報告されている.フィッシャーのリテラシー教育の研究報告によると、リテラシー教育において最も効果があるのは、国による大衆識字キャンペーンであり、既存の教育施設・成人教育施設でのリテラシープログラムの効果はさほど高くないと指摘しているoこのことは、各教育段階でのリテラシー教育に対し、国家による高いプライオリティが置かれているか否かがひとつの大きな要因であることが示唆されよう。その意味で、インドネシアと、ニカラグアの事例は、具体的方向を提示してくれる。1976年インドネシアの-村落Sidodadi村で開始された実験リテラシープログラムは、大変な成果をおさめ、文盲の村民の92%がリテレイト層となった。この成果は、他の400引