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概要

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第4回佳作の進展とともに出版界は苦境に立ち、生き残れるのは専門書の出版のみであるとの指摘もあるが、そうであれば中央出版より地方の個性ある出版の方が今後生き残る可能性が強いわけである。地域的な専門性としては、例えば京都の古美術、宗教、北海道の畜産、農学、大阪では薬品といった分野が考えられよう。また、今後普及が予想されるCATVにおいても、単に地域番組を作成するのみならず、専門性の強い番組を供給する姿勢が望まれるが、これは生涯教育の必要性増大にも対応しうるものである。4情報化社会における労働と活力の維持旧情報化社会の進展に伴い、人間の労働は今後どのように変わるのだろうか。これについて次のような考え方が示されている。第1に、オフィス労働に代わり家庭労働の比重が高まるとともに、産業用ロボットの普及により雇用需要が減少し、ワークシェアリングが必要となるに至り、労働時間がますます短縮化されること。第2に、労働の主目的が生計の維持から仕事を通しての自己充足の実現-と変わる。その結果、労働者が自己の能力を生かす職務を求める傾向が強くなるため、ムーンライトジョブとよばれる掛持ち雇用が広がり、日本型終身雇用制や年功序列制が崩れるに至ること。しかしながら、ここでも上記の考え方が日本にどう当てはまるかを具体的に検討する必要がある。特に注目すべきなのは、日本の活力を支えてきた日本人の労働観がどう変わるか、更には今後不可避となる高齢化社会での社会活力の源泉を何処に見出すかである。日本の活力を従来支えてきた要因の1つは、最近指摘されるように、個人より組織を、スペシャリストよりジュネラリストをという日本的経営組織の効率さにあることは511