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概要

satoh

現状のままでは、片手落ちで、情報の供給ばかりが先走り、需要が伸びなくなり、バランスがくずれることは、目に見えている。ところで、情報機械、即ち、コンピューターの働きが,人間の知能活動に似ていることから、情報のしくみを人間の思考にたとえるサイバネティックスの理論があるが、現在までの、第四世代までのコンピューターでは、脳の情報処理の巧妙さには及ばないといわれる。もっとも、コンピューターが、人間によって適切にプログラムされて作動後は、莫大な情報量を、瞬時に処理できたり、また、特定の方程式の導入によって、意思決定の過程を実行できたり、Lかも、その意思決定が、人間よりも迅速で正確になされたりもするが、それも、人間による適切なプログラミングがあってこそ可能であるといえるからである。日本では、世界に先がけて、第五世代のコンピューターを目指して、知識情報処理システムの開発を提案し、取り掛かっており、これまでのコンピューターの方式を,大幅に変更し、知識を知能的に処理するようになるシステム,即ち、考えるコンピューターを目指しているという。第五世代が、現実になれば、すぼらしいことでもあり、またそれなりの問題も生じて来ることだろうが、もうしばらく時がたたないと、良きにつけ悪しきにつけ、具体的には考えが及びそうもない。今、いえることは,現在までのコンピューターの能力を把握し、第五世代のコンピューターの能力を予測しながら、人間がコンピューターより秀れている点を、区別して認識すべきであろうということである。そして、より秀れたコンピューター技術の開発に人間が力を注ぐことで、データとして与えられる情報が洗練されてゆけば、人間の能力はさらに向上してゆけるだろうということである。ただし、コンピューター化された社会が持つ脆弱性(バルネラビリティ)に対して、対策を立てることも、忘れてはならないと考える。470