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概要

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第4回優秀賞｢社会における豊かな情報は､学校のもつもう一つの機能に挑戦する｡それは､(読み方､書き方､算数､話し方などの)基礎的技能の習得である｡ ･基礎的技能を教えるという学校の伝統的な機能は､また､コンピュータによっても直接影響を受けつつあるようだ｣(同上書より引用)0これらのマス･メディアによる教育の変容は､世代間の､知識の伝達形態の変容というよりは､むしろ､一つの時点での､地理的な流通形態の変容に由来するものである｡電子化によって､高速性､高容量性､理解しやすさを獲得したメディアー主としてテレビーが､教育の形態を変えようとしているのだ｡他方､情報知識の存在形態一電子化一に基礎をおく､世代間の伝達としての教育の形態の変容は､今､端初についたばかりである｡その一つの例は､コンピュータによるプログラム学習CIAにみることができる｡そこでは､あらかじめ設定されたプログラムに従って､コンピュータが出す,問題や質問に､生徒が､コンピュータ端末を用いて､回答する｡その正誤や進歩に応じて､以後の問題や質問が､コンピュータによって制御され､生徒は､自己の能力や学習の進行程度に応じた学習が可能になっている｡こうした教育形態は､情報知識の電子的蓄積が､進行するにつれ､ますます大規模となり､今日までの｢学校教育｣がはたしてきた､知識の伝達機能の側面をCAIシステムが､かたがわりすることになるだろう｡ところで､教育の役割は､単に知識の伝達にとどまらず､人間の能力の開拓維持という大きな社会的役割をになっている｡明日の情報コミュニケーション技術として､第2節で述べた技術の課題は､情報知識の生産能力､活用能力のいずれも､人間一人一人の能力に関わる事柄であり､とりもなおきず､学校教育･社会教育などの教育の課題でもあるO将来､学校教育は､知識の伝達や､価値観の形成という役割から解放され､むしろ､思考能力･創造力･知識活用力など､人間本来の能力の開発に主な役割を担うことになるだろ433