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概要

satoh

第4回優秀賞「現在から今世紀末にかけて、情報・コミュニケーションの技術の著しい発展は、教育、知識等社会と文化のあり方にどのような影響を与えるか」永橋仁郎1.はじめに情報・コミュニケーション技術の著しい発達は、今世紀に人類が発見した原子力技術や宇宙技術等の巨大技術と同様に我々の社会に甚大な影響を与え、我々の社会を変革しつつある。他の全ての技術と同様に、情報・コミュニケーション技術もまた、その技術がおかれている政治的社会的経済的文化的環境によってそのあり棟が決定され、逆に技術の成果はそれら環境を変容する。情報・コミュニケーション技術は、情報・知識のあり横を決定し、個人的社会的価値観の形成に直接に関わるがゆえに、環境との相互作用は、極めて複雑であり、未来まで含めた環境との相互作用の様相を予測することは極めて難しい。この小論では、「あらゆる技術は、それが一定の水準に達すると、その発見者やそれ杏支える人々の意図を超えて、技術自体を貫徹する強力なェネルギーを獲得する」という技術論あるいは、システム論上の命題を基礎として議論を展開したい。第二次世界大戦を端初とする情報・コミュニケーション技術は、急速に発展したエレクトロニクス技術を背景に、テレビを通じて家庭の欠くべからざる成員の地位を確立し、コンピュータを通じて、オフィスオートメーションや工場オートメーションを実現しつつあり、半世紀足らずの間に、技術貫徹の強大なェネルギーを獲得しつつある。この技術の本質は、「効率化」であるO物質や知識の、生産から流通消費に至る過程の効率化に対する421