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概要

satoh

第4回優秀賞種としての生命の力に。感動という目を開こう.まずテレビを消すことだ。そしてその時間を、自然の生あるもの-の観察にまわそう。歴史をくぐりぬけてきた書物、美術に目を向け音楽に耳を傾けよう。太陽の光は私達に熱い生命の鼓動を送ってくるではないか〔文献15)〕.月の光は私達に清澄な愛撫の手を投げかけてくるではないか〔文献15)〕。大地に根ざす草木は、私達に′生命は一つの幹からの枝わかれであることを教えれくれるではないか。そして息をひそめて耳をこらしてみよう。聞こえてくるではないか。自らの中から、つぶやきが。わき出してくるエネルギーを自分白身の中に閉じ込めるのではなく、外に投げ出せと。感動という目を大きく開くことにより、躍動している生命の力そのものの流れを感じ取ることが出来るのだ。つかみ取ろう。この生命の力を。4)気力という目極度に普及したテレビは、私達の感受性の前に、くすんだヴェールをかぶせつつある。計算機の中に集積されつつある種々のプログラムは、私達から判断するという能力を奪いつつある。日毎に建設されてゆく住宅のきまり文句であるセントラルヒーティングは、鳥肌を通して血行を点くするという本来の機能を私達から奪いつつある。これらの機械、機構は、私達が一生を通して使用すべき機能をまひさせようと誘惑してくる。じわじわと休むことなく侵蝕を続ける。この侵蝕をくいとめねばならない。気力という目を開こうO機械、機構の前に受身になってしまうのではなく、自分の中にあるエネルギーを外に出すのだ。行動してみよう。音楽会の入場券を手に入れるのに血眼になるのではなく、ピアノを奏でてみよう。テレビで野球を見るのではなく、自分でポールを投げてみよう。書物を読むだけではなく、自分の考えを話してみよう。書いてみよう。展覧会に出かけてゆくのではなく、自分で絵筆をにぎってみよう。メロディーを作ることが、ストライクを投げることが、考えをまとめることが、色彩を409