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概要

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止力が戦後の東西間の平和を保ってきた」と反論、シュミット西ドイツ首相は反核運動を批判、レーガン米大統領もソ連に対して「ソ連の圧政は侵略した国にとどまらず、西側の平和運動を悪用、自国の平和運動を抑圧している」と厳しく非難しました。このように各国の対立が目だったまま特別総会は閉幕となりました。しかも、会議の開催中も、フォークランド紛争、イスラエルのレバノン侵攻、イラン・イラク戦争と3つの戦争が同時進行し「今世紀は史上最も血なまぐさい世紀」(評論家レストン)との指摘に反論の余地がない時期でした。第二回国連軍縮特別総会に臨んで、外務省情報文化局が発布したパンフレットによりますと「世界の現実は、だれもが軍縮は必要で、ぜひ実現させねばならないと思いながら、自国の安全保障を考えると、その進展には困難が多いということでしょう」、「現実的な軍縮は東西対崎、対立の現実を考えますと各国の安全保障を損うことなく、力の均衡レベルを徐々に下げてゆくことしか方法はないと思われます」とあります。しかし、現在の世界は、自国の安全のため軍備を増強せざるを得ないというのが否めない事実なのです。第二次世界大戦後に設立された国際連合は、世界的規模の集団安全保障であると同時に、地域的な安全保障をも採用して、より整備され,強化された集団安全保障体制となっているといわれます。しかし、米ソを中心とする二大陣営の形成は、地域的な安全保障の採用が、現実には「冷めたい戦争」に拍車をかけ、それが、世界を二分している状態を作り出し国連の運営上の問題となってきております。北大西洋条約機構(NATO)は1949年4月に合衆国、カナダ、イギリス、フランス、ベルギー、オランダ、デンマーク、イタリア、ルクセンブルク、ノルウェー、ポルトガル、アイスランドのちにギリシア、いレコ、西ドイツの間で調印された国際連合憲章による地域的取り決めに基づく共同防衛の機構です。294