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概要

satoh

活動、とくに資源獲得と市場開発の活動についての実態と動向を常に研究・把握し、これらの活動が、開発途上国に対する経済支配とならないように勧告すべきである。また国家の利害の調整をはかり、相互依存の国際経済原則の遵守のための戦略や政策の立案と実施に対しても研究を行い、助言や勧告を行うべきである.経済国家主義に対するものは、「経済国際主義」である。経済国際主義においては、他国は、自国にとって決して自国の国家的利益追求のための手段ではない。他国は、自国と共に繁栄すべきパートナーである.そこには、民主主義国家において個人の尊厳が何よりも大切なものとして存在しているのと同様に、個国家の尊厳がある。国連大学は、南北間の経済的格差の是正のために、経済国際主義の打ち出す原則と政策について理論的、実践的研究を行うべきである。具体的には、とくに次の6点について研究を行うべきである。1平和と繁栄の目的のための物的、人的資源の開発および利用の促進と軍事的目的のためのそれらの開発および利用の禁止についての研究2平和と繁栄の目的のための市場開発の促進と軍事目的のための市場開発の禁止についての研究3開発途上国に対するあらゆる形態の先進国による経済支配についての研究(彰地球に存在するあらゆる資源の長期的な最適開発、最適利用、最適配分についての研究5開発途上国において経済先進国が占める市場の構造、形態、特質等についての研究6経済先進国による海外資源獲得と海外市場開発と軍備拡張との関係についての研究これらの点についての実証的、理論的研究の成果は、経済先進諸国の海外進出と軍拡との関係を明確に描き出すであろう。また経済先進諸国の開発途上地域における資源獲得および市場開発の競争が、経済国家主義にもとづくものである限り、世界の平和と安全を脅かすばかりではなく、開発途上国の真の独立と発展を妨げ、ひいては南北間の経済的、社会的格差を拡大化させ、世界を悪循環の渦の中に巻き込んでいくことは明らかである。204