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概要

satoh

第3回最優秀賞市場開発のための戦争と侵略そのものの歴史であったといっても過言ではないくらいである。たとえば、過去一世紀間の日本の歴史は、日清戦争、日露戦争、満州事変、第一次世罪大戦-の参戦の歴史であり、軍事力を背景とした未開発地域への経済的侵略の歴史であった。この海外侵略の主な目的は、資源をもたない日本にとっては、資源の確保であり、日本製製品の販路拡張であった。この日本の例は決して例外ではなく、経済先進国の多くは、軍事力を背景とした海外-の経済的進出をはかってきた。このように、先進国の未開発地域における資源の獲得と市場の開発紘,多くの場合、平和的手段によって行われたのではなく、植民地政策や軍事的侵略によって行われてきたのである。未開発地域の資源と市場が、経済先進国の植民地政策や軍事的介入によって奪取されたり、穫乱されることは、これからの人類の歴史の中では繰返されるべきではない。あくまでも、それは、平和的手段によって相互の利益を生み、相互に繁栄をもたらすようなかたちで行われるべきである。この点に関して、国連大学は、その実態と動向を調査、分析、手巴握した上で徹底的な研究を行い、開発途上地域の資源の開発、利用を平和のうちに行い、同時にこれらの地域における市場を公正且つ自由な経済活動によって開発するための新しい戦略と方策についての研究も行うべきであると私は考える。経済先進諸国の開発途上諸国に対する経済支配には、次のような四つの方策とパターンがみられる。1植民地的経済支配旧植民地直接支配国が、植民地の独立後も、依然として、それらの新興独立国を間接的に、政治的、軍事的優勢の下に経済支配している状態で、たとえば、イギリスのマレーシアにおけるゴム、パーム・オイル、錫等天然資源の利権の享受などがその例である。(勤軍事的侵略による経済支配ソ連のアフガニスタン侵入後の経済支配やイギリスのフォークランド島の武力制圧による経済支配がこのパターンの例である。201