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概要

satoh

第8回佳作でコンピュータ・ネットワーク・システムの果たす役割は大きい。このような討議や、研究者の生のデータのやり取りの手段として、コンピュータのネットワーク・システムは、すでに十分その役割を果たせる機能は備えており、必要なことは、そのための知的資産の保護や、討議のためのルールづくりである。このようなシステムが整備されれば、世界の研究者の交流が深まり、研究の一層の促進がはかられることになる。このようなコンピュータ・ネットワーク・システムは国連大学の共通機能として、整備して行くことは、他の研究活動にとっても大いに役立つと思われる。6.期待される日本の役割最後に、このプロジェクトで果たすべき、日本の役割について述べてみたい。今日、日本人の多くが、21世紀に訪れる成熟社会は、今日の経済レベルを継承しながら、生活にゆとりが持てる、安定した社会でありたいと思っている。しかし、人口問題など地球規模で進行する多くの問題を考えると、限定された地球の中で、日本だけが一人繁栄を続けていくことは不可能である。また、日本自身にも急速な高齢化の進行や、工業型社会の繁栄とは裏腹な、自然破壊や生活環境の悪化など、内在する問題を抱えているoこうした状況の下で、経済や科学技術の面で国際貢献を果たしながら、豊かな生活の継続を模索していくことが、21世紀に向けての日本の課題であると思う。国連大学については、その設立当初より、資金や本部施設の提供などの面でその充実に協力してきたが、「人類発展のための社会システムの開発と、そのための新たな科学技術の研究」については、その研究面においても大きな貢献が可能であると考える。産業革命以来の、工業型社会の発展に際しては、欧米的な考え方による科学技術の発展が大きな貢献をしてきた。しかL、その影響力が余りにも巨大であったために、地域の発展を考えるとき、各地にこれまであったさまざまな文明は、進歩を妨げるものとして、否定的な扱いを受けることが多かった。しかし、工業型社会の発展が限界を迎えつつある今999